繁殖水槽のガラス蓋裏面に産み付けられた卵塊が気付くと孵化していました。
この写真の前日の夜には孵化に関するそれらしい兆候は見られなかったのですが、一日おいて確認したときにすでに写真のような状態になっていました。卵が産みつけられてからおよそ二週間経ったころの事です。
個々の稚貝の大きさはおよそ1.5ミリぐらいで大人のアップルをスモールライトでそっくりそのまま小さくしたような感じです。ただ一点違う部分をあげれば殻が透き通っており、その透き通った殻の奥で心臓がドクンドクンと脈打つさまを見ることができることです。(※写真クリックで大きな解像度で開きます)
別の角度でもう一枚。 よく見ると移動している稚貝もいる。
しばらくすると卵塊を離れ自ら水の中へ落下していくものが現れはじめた。
そうこうしているうちに卵塊が重さに耐えられなくなったのか中央部分がごっそりと落ちてしまった。
ごっそり落ちてしまった卵塊だが稚貝は気にも留めず水の中に落ちた瞬間から元気に歩き回っている。
水槽内を探検するかのようにバラバラに散って行く稚貝たち。
大人にくらべて歩行スピードは遅いもののぐいぐいと進んで行く。
はたして何か行く先の目的でもあるのだろうか!?
特にないみたいでした。
水槽壁面も立派に這い回ります。
卵の観察記録(孵化失敗)の時と比べて卵塊の粒立ちが良かったこと、親貝が交尾をする姿が頻繁に見受けられたこと、比較的若い個体が親貝であること、などが良かったのか無事孵化しました。孵化しないことの多いアップルスネールですがこうやって稚貝が誕生する姿を見るととてもうれしくなります。殻がまだまだ薄いので体のなかが透き通って見え、生命の不思議さを実感します。
稚貝は産まれた瞬間から大人と同様の餌を食べます。体が小さいため移動に時間がかかったり固い餌をかじったりしにくいので、しばらくはフレーク状の餌を与えることで、その成長を日がな見守ることになります。